
海が吸収するCO₂「ブルーカーボン」とは?
藻場などの海洋生態系が光合成によりCO₂を取り込み、やがて海底や深海に炭素が蓄積されます。
これをブルーカーボンと呼びます。
ブルーカーボンの主な吸収源としては、海草や海藻が群生する藻場や塩性湿地・干潟、マングローブ林があげられ、これらは『ブルーカーボン生態系』といいます。

ブルーカーボンクレジットの仕組み
海藻・海草などのブルーカーボン生態系が吸収・貯留するCO₂量を数値化し、クレジット化したものです。
企業はこれを購入することで、自社で削減しきれないCO₂排出量を埋め合わせることができます。

参考:世界初!無線自律型水中ドローンを活用したブルーカーボン調査・クレジット創出実証を実施します/神奈川県
神奈川県のブルーカーボンクレジットの取り組み
ここからは、サンエーも携わっている神奈川県の藻場保全の取り組みをご紹介します。
サンエーは、神奈川県の藻場を守る取り組みに賛同し、ブルーカーボンクレジットの購入を通じて支援を行っています。
漁業団体がブルーカーボンクレジットを申請する世界初の実証
神奈川県内の藻場は、海水温の上昇などの影響により、この約30年間で半減しており、ブルーカーボンクレジットの活用に期待が高まっています。
しかし、これまではブルーカーボンクレジットの算定に必要な藻場の面積を把握するために、船舶を出して潜水士が測定を行う必要があり、コストの負担が課題となっていました。
そこで神奈川県では、船舶や潜水士による調査を必要としない新たな藻場測定手法の開発が進められています。
港から発進し、完全自律制御で航行する水中ドローン(AUV)を活用して藻場を測定する手法を企業等と開発し、県内漁業団体がブルーカーボンクレジットを申請する世界初の実証が進められています。
無線自律型水中ドローンによる藻場測定への挑戦
神奈川県では、2025年度に無線自律型水中ドローンを活用したクレジット申請に向けた実証が行われました。
その結果、国内初となる手法を活用したブルーカーボンクレジットが2025年12月に認証され、2026年3月にはすべてのクレジットの購入が完了しました。
認証されたクレジットは、サンエーを含む3社がそれぞれ約11t-CO₂ずつ購入し、藻場保全の取り組みを支援しています。
このほかにも、9.6t-CO₂分のクレジットが認証され、複数の企業による購入を通じて、藻場保全活動のさらなる推進につながっています。
一方、船舶を使用し水中ドローンで測定する手法では、安全面や天候による影響が課題となっていました。
そこで、船舶と潜水を必要としない新たな藻場測定手法として、水上ドローンと水中ドローンを組み合わせた測定を実施。
2026年3月には、城ヶ島周辺のワカメを対象に測定が行われました。
今後の取り組み
船舶や潜水作業を必要としない新たな藻場測定手法である、水上ドローンと水中ドローンを組み合わせた測定を2026年3月にワカメを対象に実施。
さらに、2026年7月にはカジメを対象に、無線自律型水中ドローン(AUV)を活用した測定が行われました。
神奈川県内の漁業団体がこれらの測定結果をもとにブルーカーボンクレジットを申請し、認証を受けた場合、2027年1月頃の販売が予定されています。
この取り組みを通じて、簡易かつ低コストで実施できるブルーカーボン測定手法と申請モデルを構築を目指し、持続可能な藻場保全活動の仕組みづくりにつなげていくことが期待されています。
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