スーパーマーケットの電気代事情とは?
昨今の電気代の高騰に加えて、輸入価格の上昇による食料品等日用品の値上げにより、多くの小売店が経営に頭を悩ませています。
今回はスーパーマーケットの電気代事情について解説していきます。
昨今の電気代状況について
スーパーマーケットの電気代について解説する前に、まずは電気代高騰の現状をおさらいしておきましょう。
電気代の明細を見ると、普段あまり意識しない項目がいくつか並んでいます。その中でも、特に近年の高騰に影響を与えているのが「再エネ賦課金」と「燃料費調整額」です。
再エネ賦課金

「再エネ賦課金」とは、電力会社が風力や太陽光などの再生可能エネルギーで発電された電力を買い取る際、そのコストを国民全体で分担する仕組みです。
正式名称は「再生可能エネルギー発電促進賦課金」。電気料金の一部として私たちが負担しており、この金額が年々上昇しているため、電気代の高騰に直結しています。
燃料費調整額

もうひとつの要因が「燃料費調整額」です。石炭やLNG(液化天然ガス)などの輸入価格高騰により、発電コストが上昇しています。
日本は発電の多くを火力発電に依存しており、ウクライナ情勢など国際的な影響を受けて燃料費が高騰。その結果、電気代全体にも大きな負担がかかっています。
スーパーマーケットの平均電気代
スーパーでは電気の使用量が非常に多く、規模によって用途が異なります。大規模店では照明・空調、小規模店では冷凍冷蔵設備の電力消費が大きな割合を占めます。
環境省の資料によると、延べ床面積1万㎡のスーパーでは年間電気料金が約7,000万円(基本料金除く)にも上る事例があります。
一般家庭約700世帯分に相当する電気代となり、特に冷暖房やショーケースへの対策が重要です。
電気代削減手法3選(省エネ)
新しい設備を導入しなくても、使い方を見直すことで電気代を削減することが可能です。
空調設備の使い方
- 外気を入れずに予冷・予熱を行う。
- 冷暖房温度の適正化(冷房28℃・暖房20℃以下)。
- 開店・閉店時間に合わせて運転時間を短縮。
- フィルターやダクトの清掃をこまめに行う。
照明設備の使い方
- 昼間は外光を活用し、不要な照明を消す。
- 営業時間に合わせて照明時間を短縮。
- バックヤードの消灯を徹底。
- 過剰照度の見直しと照明器具の定期清掃。
ショーケースの使い方
- 閉店後はナイトカバーを使用。
- 冷凍機の設定温度を最適化。
- 冷媒漏れの防止・適正メンテナンスを実施。
設備投資による削減(再エネ・省エネ)
外気冷房システム
外気温が低い時期に外気を利用して冷房負荷を減らすシステム。熱エネルギーを10〜20%削減可能。
高効率ヒートポンプ
従来機に比べて電力効率が高く、契約電力の削減も期待できます。空調能力56kWで年間500〜550万円の節約見込み。
デシカントシステム
空気中の湿気を除去し、冷凍食品の霜付き防止や品質維持に効果。約1,000万円の電気代削減例もあります。
太陽光発電の導入
再エネによる自家発電で環境にも優しく、電気代の安定化に寄与。再エネ賦課金の上昇リスクを抑えることもできます。
最後に
太陽光発電まるごと安心本舗は株式会社サンエーが運営しています。
再生可能エネルギー事業をはじめ、電気設備工事、次世代LED、IoT住宅設備など、幅広く事業を展開しています。
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