脱炭素情勢

国土交通省によると、日本のCO₂排出量のうち「運輸部門」は約19.5％を占めています。特に物流業界の削減努力は、カーボンニュートラル実現に大きな影響を与えるとされています。

倉庫業も脱炭素化すべき理由

冷凍冷蔵倉庫は常温倉庫に比べて圧倒的に多くの電力を消費します。その理由は、冷凍冷蔵設備を24時間365日稼働させているためです。

食品などを扱うため、品質保持のために設備を止めることはできず、停止による損害も甚大です。そのため、「稼働を止めずに電力を減らす工夫」が脱炭素化の重要なポイントとなります。

Scope3とは、自社以外の他社活動に関連する温室効果ガス排出量のことです。物流や倉庫業は、このScope3に該当します。

Scope3の開示は、取引先選定にも影響を与えるほど重要度が増しています。対応を怠ると、取引停止など企業存続に関わるリスクも生じる可能性があります。

東京都大田区・京浜島工業地帯の食品卸企業では、自社倉庫の屋根に自家消費型太陽光発電システムを導入し、さらに蓄電池も設置して脱炭素化を実現しています。

これにより、冷凍冷蔵設備の電力を再エネでまかない、電気代高騰や停電対策にも対応できています。太陽光パネルによる屋根の遮熱効果で冷却効率も向上しました。

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