株式会社カツシカ様 インタビュー記事


業種:製造業
所在地:東京都
設置場所:屋根(折板屋根)
太陽光パネル数:38枚
システム容量:15.7kW

株式会社カツシカ様の事業について教えてください。

化粧品容器の製造をメインに行っています。中でも口紅の容器が全体の約8割を占めます。
ほかに、ファンデーション関連やクリーム容器のキャップも手がけています。百貨店の1階に並ぶような高級ラインから手頃な価格帯のものまで、幅広いブランド向けに容器を製作しています。

太陽光発電を導入いただいたきっかけは何だったでしょうか。

当時、御社の営業の方が来社され「太陽光発電はいかがですか」とご紹介いただいたのがきっかけです。
私自身も関心を持ち、少しでも経費削減につながればと思い検討を始めました。加えて、当社では以前からエコアクション21に取り組んでおり(導入当時で既に10年以上継続、今後も継続予定)、環境面での対応とも親和性が高いと感じました。

私は約6年間、環境管理の責任者も担当しており、排出量や営業車、エンジン排出などのデータ管理にも取り組んでおり、当時から太陽光発電と弊社の親和性を感じていました。
結果として、御社を知った経緯は営業訪問のタイミングでのご提案でした。

株式会社カツシカ 総務部 事業統括課 小島 文武 様

実際に導入の検討では複数社を比較されましたか? また、弊社をお選びいただいた決め手は何でしたか。

一社、相見積もりを取りました。
最終的に御社に決めた理由は、担当の方の対応が丁寧で、補助金の申請を御社で一括対応していただけたことです。
自分たちだけで申請を進めるのは負担が大きく、そこを伴走してもらえた点が大きかったです。
比較した他社は補助金のサポート等もなく、社内で協議して御社を選びました。

営業や工事で良かった点などはありますか。

担当の方の人当たりが良く、やり取りがしやすかったです。
最初は「太陽光発電の飛び込み営業=少し怪しいのでは」という不信感もありましたが、何度かの訪問と丁寧な説明で不安が解消されました。
導入理由は、電気代の削減とエコアクションの取組(環境面)の両方です。対外的なアピールにもなる点は効果があると感じています。

 

当時の電気代の最も高かった時期の金額及び太陽光による削減額を教えてください。

コロナ前は本社で月額およそ70万円でしたが、その後徐々に上がり、現在は月100万円強まで上昇しています。
太陽光発電を導入していなかったらより高額なものとなっているかと思います。
最も高かったのは2023年8月で約120万円でした。太陽光による削減は、年間ではおよそ30〜40万円の削減になっています。

一番電力消費が多い機械とかっていうのは何かありますか。

金型のプレスです。アルミの円形板を金型で段階的に成形していく多工程のため、一発で終わらず稼働時間が長くなります。
朝から終業まで連続して動くことが多く、その長時間稼働が電力消費の主因になっています。

社内で、導入に至るまでどのような話し合い・プロセスがありましたか

私がサンエーさんから提案を受け、直属の上司(役員)に共有しました。そこから役員間で「太陽光発電をどう使うか」を協議し、「やろう」という結論になりました。
最終判断は代表の意向も踏まえています。当初から環境配慮の意識はありましたが、太陽光まで具体的には考えていませんでした。
理由は費用面のハードルが高かったためです。補助金がなければ導入は難しかったと思いますが、東京都の補助金が大きな後押しになりました。

最初はアルミの円形板ですが、
金型プレス機を段階的に使用することによって、容器の形にしていきます。

今回お伺いした会議室には、様々な形の容器が掲示されていました。

設置するにあたって、心配事ですとか、懸念材料というのは何かありましたか。

設置前は、折板屋根に載せることによる台風時の安全性を懸念していました。
役員からも「強風で飛ばされないか」「金具の固定は大丈夫か」と指摘がありましたが、担当からは「折板屋根は金具で屋根と一体化するため、台風での飛散事故は聞いていない」と説明を受け、不安を抑えることができました。
実際に設置してから約2年が経過しましたが、これまで台風を含め特段の問題は発生していません。現時点では運用面の不安は解消されています。

実際、太陽光発電を導入したことによって、どういった考えや行動が新たに生まれましたでしょうか。

導入後は、発電状況をアプリでこまめに確認するようになりました。
「今日は晴れているから伸びているな」といった天候への関心が高まり、日々の発電量の変動を意識する習慣ができています。天候や季節による差も体感しています。
春から夏にかけては発電が伸びやすく、真夏も比較的よく出る印象です。
こうした傾向を踏まえ、稼働の見通しを立てることや、電力の使い方を意識するようになりました。

会社として脱炭素への取り組みについて何か見解とかそういった方向性とかがあれば、教えていただければと思っています。
得意先からの要請により、会社全体のCO2排出量を算定しています。昨年8月ごろからCO2など見える化のシステムを導入し、データを収集・集計しています。背景としては、取引先側でスコープ3の管理が進んでいることが大きく、当社としても開示と削減の両面で対応を強化しているところです。
太陽光発電の導入は、電力関連の排出削減と取り組み実績の裏付けとして有効に働いており、取引先への説明材料としても活用できています。


こちらの工場の社屋に太陽光発電が導入されています。

御社の業界にとって太陽光発電っておすすめのものだと思いますか。

業界を問わず電気を使うところであれば有効だと思います。
電力は必ず使うものなので、消費があるほど効果が出ますし、脱炭素やサプライチェーンからのCO2算出要請への対応にもつながります。
導入後の社内外の印象変化は、当社の場合は規模が大きくないため目立つほどではありませんが、取り組み自体の意義は感じています。
取引先からのCO2データ要請が増えており、そうした流れには合致しています。

太陽光発電を検討する上で、どんな数字を見た方がよいか・アドバイスがあれば。

まず補助金を活用することを強くおすすめします。
補助なしだと回収が難しいケースが多いと感じます。あわせて、月次の電力使用量とピーク(基本料金に関わる部分)、季節変動、想定自家消費率、そして導入後の回収年数の見込みを確認しておくと判断しやすいと思います。
あとは「信頼できる業者さんかどうか」ですね。

小島様自身は、どんなところで「信頼できる」と感じられますか。

最終的には人と人とのつながりだと思います。
どれほど商品が優れていても、「この人から買いたいか」で決まる場面が多いですね。

今後どのような事業展開を図っているかですとか、そういったものがあればお聞かせできればと思います。

当社は、社長の方針として口紅など化粧品容器に事業を絞っており、大きく拡大するよりも専門性を深める考えです。
創業当初からの領域でプロフェッショナルとして継続していく方針です。口紅容器を本格的に製造している会社は国内におよそ3社程度で、当社を含め限られた各社で案件を取り合っている状況です。
社内には営業部門もあり、その中で当社の強みとしては品質への自信があること、また海外工場を活用することでコスト面の対応が可能な点が挙げられます。

実際にホームページを拝見すると、地域イベントへの協賛などが掲載されています。貴社が地域に対して担いたい役割や、未来に残していきたいものがあれば、教えてください。

近隣企業が主催する「子ども食堂」のボランティア活動に参加しています。
食事の前の約2時間、子どもたちと一緒に遊ぶ時間があり、月1回当社もお手伝いをしています。
この取り組みは昨年から始めたもので、地域とのつながりを強めることを目的としています。これまで近隣の工場とも挨拶や交流がほとんどなかったため、近所づき合いを積極的に進めることを大切にしています。
今後は、地域の方向けの工場見学の実施も検討しており、企業イメージの向上というよりも、地域との関係づくりを強化していきたいと考えています。

生ビール会やお花見会など、社内イベントを積極的に行う目的や、大事にしている企業風土を教えてください。

お花見やビール会は昔から続けている取り組みで、現在は特に社内コミュニケーションを重視する目的で実施しています。
部署をまたいだ交流の機会になり、後半の懇談などを通じて普段接点の少ないメンバー同士でも関係づくりが進みます。
お花見は4月中旬に行うことが多く、4月1日に入社した新入社員にとっては先輩社員に顔を覚えてもらい、会社の雰囲気に早く馴染むための場にもなっています。
既存社員から新人へ積極的に声をかけ、仕事や会社についてざっくばらんに話せる機会として活用しています。

ホームページでBCP対策を具体的に公表されています。策定や公開に至った背景・目的を教えてください。

取引先各社から「BCPは実施しているか」「CO₂やセキュリティ対策はどうか」といったアンケートが届くため、きちんと取り組んでいることを分かりやすく示す必要がありました。
特に大手のお客様の要請も背景にあり、ホームページでの明示によって、求められる情報を迅速・正確に共有できるようにしています。

エコアクション21の取得目的と、現在社内での活用状況を教えてください。

きっかけは取引先関係ですが、取り組んでみて良かったと感じています。電気・水道の使用を見直すことで経費削減につながり、事務所内の消費電力も抑えられています。
また、排出や産業廃棄物の扱いについても意識が高まりました。製造過程で出る不良品のうち、金属は売却できますが、プラスチックと混ざると産廃になりリサイクルが難しく、在庫や廃棄で負担が生じます。
エコアクション21に取り組むことで、こうした点をより繊細に把握し、対応を検討する姿勢が社内に根づいてきました。

地域スポーツ(SCやサッカークラブ)への協賛について、目的や経緯を教えてください。あわせて、どのような位置づけで取り組んでいるかも伺えればと思います。

経緯としては、先方から代表宛にお声がけをいただき、社内で検討のうえ協賛を決めました(最初の連絡は社内の担当が受けました)。
目的は、地域密着の観点から地域とのつながりを強めることで、過度な負担にならない範囲で継続的に支援するという位置づけです。
クラブのステータスについては、Jリーグ参入を目指していると理解しています。なお、関係者として『キャプテン翼』の原作者がオーナーを務めていると伺っています。
協賛を通じて、地域の方々との接点や認知の機会が増えることを期待しています。

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