SBTとは?認定を受けるメリット・申請方法・認定までの流れを解説

 

SBT(Science Based Targets)とは?

SBTとは、パリ協定が求める基準である気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに1.5℃に抑える努力と整合した、企業が設定する温室効果ガス排出削減目標のことです。
日本のSBT参加企業は世界全体の約18%を占めて国別で首位となっており、2025年度末時点で日本のSBT認定企業は2,296社、2年以内にSBT認定を取得すると宣言(コミット)している企業は、55社に達しています。

出典:SBT(Science Based Targets)について/環境省

SBTが削減対象とするサプライチェーン排出量には、事業者自らによる温室効果ガスの直接排出、他社から供給された電気や熱・蒸気の使用に伴う間接排出、そしてそれら以外の事業活動に関連する他社の排出が含まれ、その全体の削減が求められます。
SBT認定を受けるメリットは、パリ協定に整合する持続可能な企業であることを投資家や顧客、サプライヤー、社員などのステークホルダーへ分かりやすくアピールでき、企業評価の向上やリスク低減、新たな機会の獲得といったメリットにつながります。

 

SBT認定までの流れ

SBTi Servicesが全組織の申請や目標検証等の手続き窓口を担っており、検証ポータル(Validation Portal)を通じて各種手続きを行うことができます。

①検証ポータルへの登録

SBT設定を目指す全ての企業は、まずSBTi Servicesの検証ポータル(Validation Portal)への登録が必要です。
マニュアルに従って必要情報をすべて入力して提出すると、企業としての参加資格(適格性)が判断されます。
審査に通ると、自社の組織区分や該当する検証サービスの料金が通知されます。

②任意のコミットメント

コミットメントとは、24か月以内に削減目標を策定し、SBTi Servicesへ申請、検証を受ける宣言のことです。
提出が完了すると、企業はSBTiのウェブサイトやパートナーサイト上で「Committed」として公表されます。

③基準に準じた目標策定

SBTiの最新の科学的基準に沿った目標を策定する前に、事業者自らによる温室効果ガスの直接排出、他社から供給された電気や熱・蒸気の使用に伴う間接排出、そしてそれら以外の事業活動に関連する他社の排出を合わせた、完全な温室効果ガス排出量をGHGプロトコルに準拠して算定する必要があります。
確認すべき資料は組織の形態によって異なりますが、SBTi企業短期要件、 SBTi企業ネットゼロ基準、 SBTi基準評価指標(CAI)を確認します。
あわせて業種別の基準やネットゼロ基準の該当セクションをチェックし、自社に固有の要件があるかを把握します。
中小企業は、中小企業向けCAI •、SME向けFAQ 、 SME向け目標検証申請適合チェックリストを確認します。
金融機関は、SBTi金融機関短期要件、金融機関ネットゼロ基準を確認する必要があります。
特に、SBTi基準評価指標(CAI)をチェックすることで、金融機関に特有の追加要件が適用されるかどうかを判断できます。
企業や金融機関は、SBTiが提供する目標設定ツールのほか、該当する業種別ツールを用いて目標のシミュレーションを行い、申請手続きを進める必要があります。

④基準に準じた目標策定

企業や中小企業は、検証ポータル内で直接目標申請手続きを直接完了できます。
一方で金融機関については、専用の目標申請フォームを用いて手続きを行う必要があります。

⑤結果の通知・公開

審査結果の通知については、最終決定に基づき検証ステートメントを作成し、企業へ案内します。
この通知をもって手続きが完了します。
審査レポートには、企業の温室効果ガスインベントリの概要、認定目標、基準への適合状況、将来の対応事項などがまとめられています。
目標の公開については、認定された目標はSBTiのウェブサイトに掲載されます。
目標の公開日は変更可能ですが、検証結果がでてから6か月以内に公開しない場合は無効となり、再検証が必要になります。

⑥進捗状況の開示

SBTの認定を受けた企業は、温室効果ガスの排出量や目標に向けた進捗状況を毎年公表する必要があります。
公表する場所としては、年次報告書やサステナビリティ報告書、自社ウェブサイトのほか、CDPや欧州の企業持続可能性報告指令といった情報開示の枠組み、その他だれでも閲覧できる公開文書などが推奨されています。

 

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出典・参考

SBT(Science Based Targets)について/環境省

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