太陽光発電がエコじゃないと言われる理由は?
太陽光発電がエコじゃないと言われる理由は、製造時と廃棄時のエネルギー消費が根拠とされています。それぞれの実態を見ていきましょう。
製造工程のエネルギー消費
太陽光パネルには「EPT(エネルギーペイバックタイム)」という指標があり、製造から廃棄までに使うエネルギーを何年で回収できるかを示します。太陽光発電のEPTは1.5~3年程度とされ、寿命30年のうち初期数年で回収可能です。したがって、製造エネルギーが多いという批判は誤解だといえます。
廃棄工程のエネルギー消費
廃棄時もEPTの中に含まれており、追加的なエネルギー消費は限定的です。むしろ注目すべきは「廃棄物問題」で、環境省や大学・企業によるリサイクル技術の開発が進められています。将来的には太陽光パネルの大部分が再資源化される見込みです。
「エコじゃない」は誤った認識
太陽光発電は製造・廃棄時のエネルギーを短期間で回収できます。残りの寿命期間はクリーンエネルギーとして稼働し続けるため、環境への貢献度は高いといえます。課題としては、森林伐採や発電の不安定さがありますが、水力・風力との組み合わせで補完が可能です。
日本のエネルギー問題
日本のエネルギー自給率はわずか12.1%で、資源の大半を海外に依存しています。国際情勢による影響で電気料金が上昇し、安定供給が課題となっています。再エネ活用は環境保全だけでなく、日本のエネルギー安全保障にも不可欠です。
太陽光への期待
エネルギー自給率の低さ、原発リスク、カーボンニュートラルの実現に向けて、太陽光発電の役割はますます重要です。自然エネルギーを活用することで、限られた資源への依存を減らすことができます。
太陽光発電のエコな点
太陽光発電は二酸化炭素を排出せず、廃棄物もほぼ発生しません。太陽光という自然エネルギーを利用することで、環境にも家計にも優しいシステムです。
地域活性化の取り組み
山梨県では「やまなしグリーンニューディール計画」を策定し、太陽光発電の普及と省エネ化を進めています。米倉山太陽光発電所では、年間1,200万kWhを発電し、CO₂削減にも貢献しています。
世界の太陽光発電導入状況
2021年の導入量では中国が54.9GWで首位、続いて米国、インド、日本が上位に入りました。特に日本は国土の狭さを考慮しても高い導入率を誇ります。